経験とは失敗の数に比例します。

このページでは、皆さまに出来るだけ同じミスを犯さないようにとの願いを込めて、私たちが犯した、または遭遇したたくさんの失敗事例をご紹介します。

現場によっては、ブレーカーを一度落としただけでエラーの出る所もあります。(例えばガスエアコン全館一括管理の各階に室内用のブレーカーがある場合等)
ですから、業務用エアコンクリーニングを始める時は、必ずブレーカーを落とした後もう一度ブレーカーを入れて運転を確認して下さい。

必ず分解した人間が、組み立て作業を行って下さい。そうでない場合は、必ず最後の確認を分解した人間がして下さい。

事例 (新事例より上からアップしていきます。)

3Fのオフィスのエアコンクリーニング。台数は7台。リモコンは3台のマルチエアコン。室外機は3台です。2台制御が2台と3台制御が1台で室内機が合計7台です。動力のブレーカーが室内に2台。一つを落とすと、2台制御の2台、合計4台分の室内機のリモコン(リモコンは2台)の電源が落ちました。しかし、もう一台のブレーカーを落としても、3台制御のマルチエアコンのリモコンは落ちません。こちらだけ、室内電灯分電盤のブレーカーから電源をとっているのかと調べましたが、電源は落ちません。許可を得て、元の電灯分電盤のブレ-カーを落としましたが落ちませんでした。屋上の室外機の上にもブレーカーはありません。また、配電図を見ても、室内の動力ブレーカーで間違いないのに、落ちません。

  • しばらくしたら、2Fの事務所様から、管理人に問い合わせがあり、エアコンが止まったという連絡。
    なんと、3Fのブレーカーが2Fのエアコンのもので、2Fのブレーカーが3Fのエアコンのブレーカーでした。理論的に考えればそれしかないのですが、実際にはこれも一度経験してみないと、思いつかないものです。こんなこともあるんですね。びっくりしました。

事例1

完全分解できず、ドレンパンを取り付けたまま洗浄。かなり古いタイプで汚れもひどかった。ファンの隙間から高圧洗浄をしたそうです。ブレーカーを入れるとエラーが出て動かず。最近ではマイクロスコープの洗浄をすると良く発生する事例である。

  • 原因は、フロートのつまり、またはポンプのつまりにより水が吸い上げられない事によって起こるエラー。解決方法としては、なんとかドレンパンを外してゴミを取り除く事です。


事例2

天吊り1方向タイプの業務用エアコンのクリーニング後、ブーンという音がします。最初はシロッコファンの止める位置が間違っていたのかと調整しますがどうやらカバーに当たっているわけでもない。ときどき、ものすごい音がする事もある。

  • シロッコファンの端に亀裂がある可能性が大である。この場合、回転数によって音がしたりしなかったりする。対処方法としては、アロンアルファで大丈夫の場合がほとんど。


事例3

天カセ2方向のダイキンのエアコン。ブレーカーを入れるとC4のエラーが出た。

  • これは基盤を上にあげるときに、サーモの配線が十分伸びていなかっため、基盤を戻すと、コネクターが外れてしまうからです。

さらに、その後、配線を伸ばして運転させると、今度はA3のエラーが出る。

  • これは、ポンプの配線がポンプに絡まってしまっていたため。エラーが出た場合は、基本的にもう一度分解して、配線等を調べるのが実は一番手っ取り早い方法かもしれません。


事例4

ダイキン正方形古いタイプのエアコンで、洗浄後A3のエラーが出る。
調べてみても、配線の絡みなどはなく、またコネクターも正常である。

  • フロートのコネクターの通電を調べると一番下の状態でも通電しない。通常フロートが上にあがると不通となり、それによってポンプが作動する。フロートを少し斜めに力を入れてわずかに動かし、ドレンパンを入れると通電が確認でき、エラーが消えた。


事例5

故障ではありませんが、高圧洗浄をするときに、カバーのホースの部分がバケツに入っていなかったり、たるみがあって水が漏れてしまい、現場が水浸しになってしまう事があります。また、高圧洗浄機とコードの接続が不十分で、そこから水漏れを起こす事もあります。

  • 高圧洗浄機をオンにしたら、しばらく水漏れはないかを確認する。また高圧洗浄を始めたら、必ず下のバケツをチェックして、水がきちんと入っているかを確かめる。実は、こういう単純なミスが一番多いのです。


事例6

ダイキンのルーパーの羽が2枚の古いタイプのエアコンで、洗浄後A7のエラーがでる。

  • これはもう出る時期です。洗浄が直接の原因とは考えられません。最後のきっかけかもしれませんが、作業の前に、お客様にこのエラーが出る可能性を伝えておきましょう。このエラーが出ても動きます。問題ありません。現在、存在するこの機種では、かなりの確率ですでにこのエラーは出ています。要するに寿命が近いという事です。


事例7

三菱セゾンエアコンの壁掛け業務用タイプのエアコンが洗浄後、E16のエラーが出る。

  • これは、200Vの壁掛け業務用エアコンで、見た目は家庭用と全く大きさも変わらないタイプであるが、ルーパーの下に、まずパネルを抑えているビスを隠している部分がある。これがとりあえず取り外せるようになっているのだが、その部分を取り外すとE16のエラーが出るようです。つまり、そこを取り外すと結構ファンの部分まで手が届き、危険であるから運転させないという理論だそうです。洗浄後、確認の運転をする時は、完全に組み立ててからでないと運転出来ません。


事例8

ダイキン2方向エアコン、ワイヤレスリモコンで洗浄後ブレーカーを入れるとすぐにファンが回転する。リモコンを認識せず。

  • これは基盤にある小さな設定スイッチの1番のオンオフの切り替えで直りました。不思議なのは絶対にこのスイッチを動かしたという事はない事です。同じような事例としてダイキンの家庭用埋め込み1方向タイプのエアコンでその時は、ファンは回りませんでしたが、リモコンを認識しませんでした。同じく設定スイッチを切り替えると直りました。もちろん、こちらで動かしたわけではありません。原因は分かりませんが、実際にこう言う事はあります。


事例9

1方向タイプエアコンで、洗浄後、しばらくすると運転中に音がするパターン。ファンの位置も間違っていない、またシロッコファンにも破損が認められない。特徴としては、音がいつもするわけではなく、1日に数回する程度。

  • これは、モーターの配線が後ろの基盤の蓋の部分に接触している可能性が大きいです。これによって、モーターに負担が掛った時に、配線まで振動が伝わり、金属音がするのです。対処方法としては、モーターの押さえているビスを緩めて、モーターの位置を回転させてずらせてやるという方法です。


事例10

洗浄後、ブレーカーを入れるとすぐにブレーカーが落ちてしまう。

  • 業務用エアコンのコネクターを一つづつ外して、ブレーカーを入れてみましょう。どの部分に原因があるのかわかります。まず90%モーターの部分だと思います。モーターのコネクターをまず外して、ブレーカーを入れなおして下さい。
    実際の現場は、モーターのコネクターが水で濡れていました。ブロアできれいに吹き飛ばした所、ブレーカーは落ちなくなりました。


事例11

  • ダイキン2方向タイプのエアコンで、風の量が非常に少ない時。実際に現場で体験しました。前の業者がモーターを逆回転でつけていたようです。これでも、若干ですが、風は出ますので一瞬問題ないように思えます。が、風量が通常よりもかなり少なく、よく調べてみるとすぐにわかります。
    対処方法は、もちろん、モーターを逆に付け替える事。これはシロッコファンが2個のタイプの場合、そのまま取り外して反対に出来ます。シロッコファンを外す必要はありません。


事例12

ダイキンの4方向タイプのエアコンで、ルーパーの羽が2枚の古いタイプで、たまにヒーターが付いている機種があります。フィンを洗う時にヒーターが邪魔なので取り外して清掃しますが、ヒーターを高圧洗浄で洗った後、取り付けて運転させると、しばらくするとブレーカーが落ちる。

  • 運転後、しばらくしてブレーカーが落ちる原因で一番に考えられるのは、コンプレッサーの異常です。マグネットスイッチの異常も考えられますが、ただ共に洗浄前までは正常に動いていましたので、やはりヒーターに原因がある場合が多いです。ヒーターのコネクターを全て外して運転させてやると、ブレーカーは落ちませんでした。やはりヒーターのどこかで漏電していたのだと思います。冬でしたので、温風で運転をしばらくしてコネクターをつけなおすと、正常に機能しました。通常ヒーターは防水となっておりますが、やはりあまり高圧洗浄でじゃぶじゃぶやると良くありません。ある意味、取り付けたまま洗浄する人もいますが、これも危険だという事だと思います。


事例13

  • メーカー名は言えませんが、フィルターパネル(吸い込み口パネル)がすぐに破損してしまう機種があります。製造7~くらいたっているものですが、これは乾燥してしまっているのか手で少し押えただけで、ポロポロと折れてしまうのです。アロンアルファでつきますが、それでも出来る限りおらないためには、薬品を散布後強い高圧洗浄ではなく、少し緩めて洗浄してみてください。


事例14 

  • プロペラファンが外れない事例としては、かなり古くて(20年くらい)もう完全に取れない場合と、設置の時に接着しているものがあります。ダイキンワンダフルの場合、金属ファンの場合ははずれますが、プラスチックのファンの場合はほとんど外れません。ダイキンワンダフルは、なんとかファンの間からモーターのビスを外す事が出来ますが、これは一人作業ではまず無理です。モーターの配線を押えている金属カバーのビスを外すために、モーターを外して少し引っ張らなければそのビスが取れないのです。
  • ファンが取れない場合、作業そのものを簡易作業にして、料金を大幅に抑えるのも一つの方法です。また、事前にメーカーよりファンを買い寄せて、現在のファンをサンダーか何かで粉砕して取り除くというのも良い方法だと思います。この方法はお客様に説明すれば、かなり高いお値段も取れますし、良い方法であると思います。


事例15

  • サンヨー天カセエアコン。冬に清掃しました。清掃後、F04のエラーが出て、暖房準備中に切り替わる。
    これは、洗浄前からのエラーの可能性が高いです。ただ、このエラーを見つけるためには、最低でも、15分くらい運転させなければなりません。そのため、最初はわかりませんでした。こういうことも業務用エアコンクリーニングでは起こります。このエラーは外木の基盤が原因です。


事例16

  • 三菱セゾン17年前のエアコンクリーニングで、効きが悪いと言っていたところ、洗浄後一旦E40のエラーが出て止まってしまった。(冬に)
    これは調べると高圧の以上です。基本的には中機の異常ではありません。調べてみるとその後はエラーは出ないものの、ほとんど温かい空気も出てきません。しかし、外のコンプレッサーは動いていました。もう、これはコンプレッサーの異常です。そもそも、効きが悪いという時点で、洗浄をするべきではなかったでしょう。内機の洗浄で効きが良くなるという事は、ないわけではありませんが、普通だったものが良くなるという感じです。悪かったものが良くなるという事はありません。


事例17

  • 天カセ4方向エアコンで、洗浄後モーターが音がする。
    これはよくある事例です。特に最初の取り外しの時に、かなり力を入れて取り外したりした時に起こります。また、モーターファンを押えているナットの締め付け具合によっても、音が鳴るケースがあります。
    まずは、ファンのナットの調整(あまり強く締めすぎた時は、少し緩めてやる)
    もしもファンが取り外せるなら、ファンを取り外して運転させてみる。それでも音がする時はモーターが原因ですので、油を入れてみるか、しばらく運転させてみるのが良いでしょう。ほとんどの場合は、ファンの締め付けが原因です。


事例18

  • 天カセ4方方向、洗浄後リモコン操作しても、ファンも回らない。
    メーカーに問い合わせても、それらしいエラーもない。もちろん、リモコンにもエラーが出ない。結局、考えられること全てやってもまったくファンが動かない。送風でも動かないという状態。
    原因は、漫才のような話しですが、リモコンが違っていました。すぐ横の壁についているリモコンなので、間違いないという思い込みが原因でした。実はかなり遠くにあったリモコンが本当のリモコンですぐに動きました。最初に動作確認をしなかったのが原因です。必ず、一度ブレーカーをオフ、オンのあと、もう一度動作確認、出来ればファンが回るまでではなく、コンプレッサーが回るまで確認したほうが間違いありません。


事例19

  • ダイキンエアコンで、作業後にしばらくしたらU9のエラーが出る。
    これは、室内外の伝送のエラーです。状況としては、AとB CとDが集中管理の状態で、どういうわけだか分りませんが、ブレーカーがAとC BとDの二つに分かれていました。集中管理の親機はAとCです。AとBの作業後、ブレーカーを入れて試運転し、次の作業のためにブレーカーを落としたところ、Bのブレーカーが落ちました。これはそういう仕様ですからしかたがないのですが、そのために親機であるAが集中管理のBを認識できずに、伝送エラーが出た物と思われます。
    Bのブレーカーを入れると、エラーは出ませんでした。

これはガスエアコン全館一括管理の状態でもおきます。室内機のブレーカが階ごとに分かれている場合、一つの階だけブレーカーを落とすと、全ての階のエアコンがエラーになります。
室外機が管理している室内機の数にエラーを感じるからです。この場合は、室外機、室内機、全てのブレーカーを一度オフにして、室外機から入れ直すと直ります。

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